理事長メッセージ理事長メッセージ

理事長所信

 
 

一般社団法人 大分青年会議所

第66代理事長 渡邉 亮祐

はじめに

 1953年、九州北部地方を中心に未曾有の大水害が発災し、100万人を超える被災者を出すという甚大な被害がありました。その際に北九州青年会議所メンバーをはじめとした青年会議所メンバーが、世のため人のために復興に向けて尽力する姿がありました。それを目の当たりにした我々の先輩諸氏は、この大分を復興に導くために青年会議所が必要だという想いに至り、同年8月27日「明るい豊かな社会」の創造を目指し、次代の先駆者となるべく志高き30名の青年が相集い、全国の青年会議所で46番目となる大分別府青年会議所を設立しました。それ以降、65年の長きに亘り先輩諸氏は、「ひとづくり」「まちづくり」を通して、修練・奉仕・友情の三信条のもと、自己研鑚や地域社会へ力を尽くし、進取の精神を持って様々な運動を展開してこられました。

 我々は、安定成長期に生き、生活物資にも恵まれ、人と人がつながることで豊かなこころを育みました。そして、「失われた20年」と言われる経済成長率が低迷する中、人口減少による、経済・産業活動の縮小や交流人口の減少、地域コミュニティの機能低下など、まちや生活へ与える影響は多面的に広がっています。また、IT革命がもたらした急速な情報技術の発展は、人々の生活、社会活動のあらゆる面を便利にし、価値観を多様化させてきましたが、その反面、見る人の感情を汲み取らない一方的な情報発信を拡大させました。

このような時代だからこそ、人々は自分の道徳観に照らし合わせ膨大な情報の中から取捨選択し、自らで考え行動する力を身につけなければなりません。青年会議所の普遍的な理念である「明るい豊かな社会」の創造を目指すという運動の意味が、常に「誰のために」「何のために」を意識しているからこそ、より深く強くなるのではないでしょうか。組織の現状維持は衰退を意味します。新しい元号を迎える年、明るい次代を切り拓いていくために、メンバー全員が信じ助け合い、さらに今あるものを良い方向へ変え、新しいことに取り組まなければなりません。

 大分青年会議所は、今日まで一年一年、時代と正面から向き合ってきました。本年度も後世に進取の精神をつなぐべく、新たな1年を邁進していきます。先輩諸氏が築いてこられた65年という歴史を紡ぎ、メンバー全員でともに歩み、熱き情熱で失敗を恐れず挑戦し続け、次代を切り拓く先駆者となるため、以下を基本方針として2019年度の活動・運動を広く展開していきます。

 

柔軟で迅速な活気溢れる連繋へ

 我々は、ルールによる規律ある運営を維持してきました。これからも大分青年会議所としての厳格な運営を維持し連繋を強めていくために、何よりも事前準備が重要です。限りある時間を有効に使い、充実した議論の時間を作り出し、何事にも柔軟に対応し迅速に決断していきます。さらに、イレギュラーなことにも対応できる基盤となり、メンバー全員の連繋を強めます。また、我々の運動の軸となる大切な会費も、厳格な財政管理を行い、透明性を確保します。一つひとつの運営の意味を把握し、守るべきものは守り、変えるべきところは変え、新たなことに挑戦する組織にしていきます。

 

出向先で多くの出会いや新たな気づき、学びは、出向者だけの成長に留まらず大分青年会議所にも新たな魅力を吹き込んでくれます。出向者は、大分青年会議所を代表として出向していくので、メンバー全員で支えて行かなければなりません。メンバー全員が、各地で行われる大会や会議・事業に対し、当事者意識を持ち、出向者が全力で活動できる支援を行います。また、我々が行う例会や事業とは違い各種大会や諸会議では、スケールメリットや価値観の違いなどを学ぶ機会があります。各種大会に多くのメンバーを巻き込み参画するためには、縦の連繋だけではなく、横の連繋が重要です。委員会の枠を超えた積極的な交流や懇親会での情報交換の設えによって、自然とメンバー同士のつながりを創出し、活気溢れ率先して行動する大分青年会議所にしていきます。

 

想いを共感し成長する人財へ

 「明るい豊かな社会」を実現するために、我々の運動に共感した多くの人でネットワークを作り、活動・運動を展開する必要があります。共感した人が多いほど、個々の想像を遥かに超えた大きな力を生み出し、社会へのムーブメントを起こすきっかけとなるのです。メンバー数の増加は、多種多様な価値観を生む機会が増え、活動全ての質の向上を意味し、より影響力のある運動につながります。我々青年としての、熱き想いに共感した仲間を増やすことが最重要課題です。その課題を真摯に受け止めメンバーが増え続けるために、34%以上の拡大目標が必要であり、50名を必達目標人数として掲げメンバー全員の責務としてメンバーの拡大を積極的にしていきます。

 

青年会議所は1年に一度組織が変わる単年度の組織であり、今の立場でこのメンバーと活動するのはこの1年だけ、まさに一生に一度の関わりです。この短い時間でメンバー全員が一枚岩となるには、苦楽をともに過ごす環境に身を置き、同じ時間と目的を共有し、その関わりを強い絆に変えることが必要です。また、青年会議所の活動・運動を通じてメンバーは地域を牽引するリーダーへと成長していきます。メンバーの学びは目的意識を持って行動することで、格段に成長のスピードが向上します。40歳までと時間が限られている青年会議所において、入会当初から大分青年会議所の存在意義を理解し、自分がこのように成長するという目的意識を持って活動に邁進してもらうことが必要です。それが力強い運動へとつながり、大分・日本・世界を先導する力となるのです。

 

潜在する魅力を引き出し継続的な伝播へ

 次世代へ持続可能な豊かな環境を引き継いでいくためには、市民一人ひとりがライフスタイルや意識を変革する必要があります。その様な中、持続可能な社会を目指すために、既に世界ではSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)という明確な方向性が示されています。SDGsとは2030年までに先進国・新興国・途上国も、国・企業・NPO・個人も、あらゆる垣根を越えて協力し、持続可能な世界を作ろうと国連で決まった「未来を変える目標」です。大分青年会議所は、このSDGsが目指す17の目標と169のターゲットに関連した目的・効果を定め、目標達成のための運動を展開します。運動の展開にあたり、17の目標のうちゴール12「つくる責任 つかう責任」・ゴール13「気候変動に具体的な対策を」をはじめとする密接に関係している項目を使って、環境の問題を個人から考え、行政や地域に根差した企業とSDGs達成に向け率先して取り組んでいきます。

また、いつ起こるかわからない災害に対し、率先して行動を起こす団体として、青年会議所のネットワークを活かし、広域的に連繋します。我々が、家族や社員を守っていくリーダーの一人として、当事者意識を持ち、身を守る「自助」協力し合う「共助」を、企業や市民へ伝え続けなければなりません。

 

地域経済の発展を積極的に進めるには、人と人が交流する交流人口を増やしていかなければなりません。人口減少が進む中で、地域内だけの発展には限りがあります。だからこそインバウンドを増やすことは大切であり、地域経済の活性化へとつながっていきます。ここ大分では、近年ビッグイベントの開催へ積極的に取り組み、県外、そして世界に地域の魅力を発信しています。そして本年度は、ラグビーワールドカップ2019日本大会が開催されます。我々も行政・各種団体と連繋し、国内外から来県される多くの方々へ、この期間を絶好の機会と捉え、おもてなしのこころを持ってその一翼を担い、来県者に対し大分の魅力を肌で感じてもらい、もう一度訪れてもらえる画期的な運動を展開していきます。

 

こころ豊かな夢ある郷土へ

 子どもは夢を持つことで、将来何にでもなれる可能性を秘めています。しかしながら、夢の実現のためには、困難な道のりを乗り越えなければなりません。次代を作り上げていく子どもたちが、実体験を通じて社会性や感受性を養い視野を広げ自己肯定感を育めるように、子育てという夢育てを展開していきます。

 子どもは身近な親を見て心身ともに育っていきます。親の意識次第で子どもは大きな変化を遂げるため、人を思いやるこころを伝えるには、親への共育も行うべきです。愛情を受けた子は、愛情を与える親へと成長します。我々は子どもと居る時間の長さではなく、密度を大事にしなければなりません。子どもから尊敬される大きな背中を見せるため、まずは我が子に対し間近で活動を感じてもらう例会を開催します。

 

 大分七夕まつりの中で大分青年会議所は、近年では2日目のフィナーレを担ってきました。本年度は、我々の運動を力強く発信するため、認知度向上を掲げ新しい核となる中期計画を作り、さらなるスケールアップを目指します。垣根を越えた市民との一体感を持って、全員が活気溢れ主体的に参画できる市民参加型のまつりを構築していきます。

 おおいた活性化ネットワークが構築されて10年目を迎えました。この節目の年に、これまでの活動を振り返り、将来的に学生の手で市民へ賑わいを創出する運動を展開できるネットワークの構築を目指します。我々がまずは先導者になり、学生の柔軟な発想と行動力を活かし、学生とともに地域の魅力や問題を発見します。年間を通じて地域に向き合い、地域活性化の運動に取り組むことで、学生には、誰かのために貢献する喜びや郷土を想う気持ちを持った地域を牽引する人財へと成長を促します。

 

力強い発信による組織循環へ

我々の活動・運動を自己満足の発信で終わらせることがないよう、一つひとつの発信を広く展開することが必要です。大分青年会議所の存在意義をより広く多くの方々へ認知してもらうため、我々一人ひとりが主体となり、大分青年会議所の価値を高めるブランディングに取り組まなければなりません。タイムリーな情報を力強く発信することで、スピード感のある組織の循環につながっていきます。多くの方々に我々の行う運動を届け、青年会議所の価値を高めるために、新しい発信のかたちを作り出します。

 

全国大会誘致へ

 2009年度総会において「大分青年会議所の進むべき方向性の一つとして、全国大会誘致を視野に入れ新たな歴史に挑むことを宣言する」ことを決議しました。10年の時を経て、今一度誘致に向け議論する時期に来ています。これまで全国大会や出向の魅力を伝えるため、出向者の輩出や各種大会への参加などを積極的に進めてきました。昨年度は、日本青年会議所の会務担当常任理事を輩出し、本年度は、一昨年度に引き続き九州地区協議会会長を輩出しています。その中で、大分青年会議所の運営や、事業構築、大会を行うにあたり、目的を持ち、先を見据えた組織循環が行われています。そして今、大分青年会議所の成長を止めることなく、メンバーが大きく成長でき、市民や行政へより大きなインパクトを与え、大分が益々前進する起爆剤として全国大会誘致への挑戦を歩み始めます。

 

おわりに

大分青年会議所に入会するまで、自分の限られた環境の中でしか成長がなく

自分のため、会社のために、日々を過ごしていたように思う

 

入会した当初を思い返してみれば、何も分からずただ先輩諸氏について行った

会議、懇親会に参加し、大分、九州、日本、世界へ赴き

多くの人と交流し、各地の文化と風土に触れた

 

世界に広がるメンバー一人ひとりが自分の時間を割き、人々のため、地域のために

前だけを向いて突き進む姿にこころが揺れた

 

はじめて行った第57回全国会員大会 浜松大会の卒業式のとき

泣きじゃくる多くの先輩方の姿の裏に

どんな経験をされ、今まで駆け抜けてきたのか、そこに何があったのか

あの壇上からの景色が見たいと強く感じた

 

そして理事を受け、その責任と使命に正面から向き合った

仲間のために何かできないか、「ひと・まち」のために何かできないか

 

想いが伝わらないとき、どうしてもできないとき、理不尽を強いられるとき

悔し涙も流してきた

 

一つひとつ乗り越えていくと、全てにおいて、いつも仲間が支えてくれた

決して一人でやってきたことなど、一つもなかった

 

気がつけば自分のためから、仲間のためにと、目的が変わっていった

仲間の喜んでいる笑顔が見たくて、自分の喜びに変えてきた

 

青年会議所は、できるかできないかではなく、やるかやらないか

自分の限界を決めず、挑戦できる最後の学び舎だ!

 

時間は無限ではない

この貴重な時間の一瞬一瞬を無駄にすることなく大切に

今、置かれている環境に感謝の気持ちを持とう

 

変化の早い激動の時代、JCバッジとJC名刺を最大限活用し

今こそ、仲間の笑顔のために、新たな一歩を踏み出そう

 

成長は約束されている、現状に満足することなく

熱き情熱で失敗を恐れず挑戦し、次代を切り拓く先駆者となろう!

 

こころ豊かな明るい未来へ!